日本では口座取引がなくなってから10年以上経つと口座は休眠口座となり、預金は預金保険機構に移管されるようです。
ハワイの場合はどうなのでしょうか?
ハワイでは、休眠口座になるまでの期間は各行違いはありますが、大体1~2年の間といったところでしょうか。
また、日本では休眠口座になると同時に預金が移管されるようですが、ハワイでは休眠口座になり、口座が移管されるまでに2段階のステップがあります。
私は現在、Bank of HawaiiとCentral Pacific Bankに口座を持っています。今回は、この2つの銀行を例として休眠口座のお話をしたいと思います。
休眠口座とは。
定義は日本の休眠口座とほぼ同じです。
長期間取引がなく、放置された口座のこと。取引とは、出金や入金、引き落としなど。口座に付く利息や銀行手数料の引き落としは休眠口座を回避する取引とはみなしません。
休眠口座になるまでの期間
口座取引がなくなってから休眠口座になるまでの期間は、各銀行によって違いがあります。また、休眠口座になってからは、毎月口座に手数料がかかることになり、預金残高から手数料が差し引かれることになります。
Bank of Hawaii | Central Pacific Bank | |
Checking Account(当座預金) | 12ヶ月 | 18ヶ月 |
Savings Account(普通預金) | 24ヶ月 | 30ヶ月 |
Fee(手数料) | $5 (*手数料が免除される口座種類あり。 Ex. all Bankohana accounts ) | $10 |
休眠口座になると
- 銀行明細書(Bank statement)が郵送されなくなる。
- オンラインバンキングで口座情報にアクセスできなくなる。
このような状況になったら、休眠口座になってしまったかどうか疑ってみてください。
銀行からの通知時期
- Bank of Hawaii: 口座が休眠になった翌月に郵便で通知(Consumer Deposit Account Agreement 3-b参照)
- Central Pacific Bank: 口座が休眠になる前に郵便で通知 (「休眠口座について」参照)
通知が届いたら:
- Bank of Hawaii:既に口座が休眠口座になってしまっているため、直ぐに通知にサインをして返送し、休眠口座を解除してもらいましょう。(Bank of Hawaiiでは電話による休眠口座の解除手続きは行っていないようです。)
- Central Pacific Bank:通知が届いた時点では、(郵便に遅延がない限り)未だ休眠口座になっていません。通知にサインをして返送するか、Central Pacific Bankのカスタマーセンターに電話をして今後も口座利用する意思を伝えましょう。仮に休眠口座になったとしても、2021年9月現在、Central Pacific Bankでは電話による休眠口座の解除手続きを受け付けてくれるようです。(電話では、常に本人確認をされると思いますのでご準備を。)
休眠口座の回避方法
米国に居住し、常に口座を使用していれば休眠口座になることを気にすることはないかもしれません。しかし、日本居住の場合はなかなか口座の取引履歴を作るのが難しいかもしれません。
そのような場合は、以下の方法で簡単に休眠口座になるのを防ぎましょう。
- オンラインで口座間の資金移動をする。(おすすめ!)**口座を2つ以上開設してあることが前提
- デビットカードで買い物をする。
日本の休眠口座との大きな違い
最初に触れたように、ハワイでは休眠口座になってからハワイ州に口座が移管されるまでに次の2ステップを踏むことになります。
- まずは、各銀行規定による期間の経過において、口座を保管する銀行内で休眠口座扱いとなる。
- その後、休眠口座になってから5年経つと休眠口座はハワイ州に移管され、銀行の管理下から外れる。
そして州に口座が移管されると、銀行は口座に対して権限がなくなりますからいくら口座の状況を銀行に問い合わせても、口座が移管された事実以外に答えることはできないでしょう。ただし、移管前の情報は提供できることでしょう。
このような状況を、Escheatされる。Escheated accountなどと言います。
私の知る限りでは、Bank of HawaiiはEscheated accountの資金を州から戻す手続きを代行してくれるようです。一方、Central Pacific Bankはハワイ州に移管後は代行手続き等はしていないため、各自がDepartment of Budget and Financeに連絡をして、自分で手続きをすることになります。
その際、口座移管時点の住所と現住所に変更がない場合は、オンラインでUnclaimed Property Searchにアクセスをして手順に沿って手続きをすることができますが、引っ越し等で住所が変わってしまった場合はオンラインで手続きをすることはできません。
ハワイの銀行口座は日本と違い、休眠口座になるまでの期間が非常に短いのでうっかりしているとすぐに休眠口座になってしまいます。常に意識して、まずは口座を休眠口座にしないよう、健全な状態で利用するように心がけましょう。