募金文化

ハワイライフ

ハワイで仕事をしていると会社からかなりの頻度で募金のお誘いが来ます。お誘いというよりは半ば強制的(?)なもので、もはや自発的な募金とはいいがたいものがあるかもしれません。

ハワイに来た当初、まるっきり日本人感覚であった私は、会社の半強制的な募金に戸惑いがありました。

何せ所属部(部といっても規模は非常に小さい。)の部長から「うちの部全体のゴールはXXXXドルだから。」などと募金を促され、個人の募金金額こそ明かされないもののオンラインで受け付ける募金は、誰が募金をしていないかが一目瞭然なのです。

当然、まだ募金をしてないと圧力がかかります。

ただ部全体での募金金額にゴールはあるけれど、ゴールを達成しない金額は部長が残りを穴埋めしてくれたので、その点は救いでした。

会社を移ってからは募金の強制度は低くなりました。ただ、仕事のメールに紛れて募金のお誘いがちょくちょく送られてきます。年度末のSelf Evaluation(自己評価)ではその募金活動をアピールすることができました。

ハワイ土着の企業でこの傾向は強く、自分たちが地域を支えているという意識がより強いのです。そしてこの募金文化は生活の一部として人々に自然に定着しています。

Goodwillに行っても、会計時にお釣りの端数分を募金しないかと言われたりします。Longs DrugやMacy’sに行っても会計の最後のタッチ・スクリーンに募金の画面が出てきてYes or Noで選択するようになっていたり、スーパーに行っても会計時にガールスカウトに1ドル募金しないかと言われたり。

名前を出したお店はほんのひと例。ありとあらゆるところで募金の誘いがかかります。

ハワイを観光中、会計時に英語で何か言われて訳が分からなかったり、レジのタッチ・スクリーンに会計とは関係のない画面が出てきて戸惑った方も多いのではないでしょうか?

それは正しく募金の勧誘です。

募金は何も特別なことではない、日常のことなのです。

10年たった今、私の意識も大きく変わりました。募金は当然という義務感にも似たものが自分に目覚めています。

自分の気分が⤴⤴なときに募金をするとその日はより爽やかな気分でいられます。そして自分の生活に決して余裕があるとは言わないけれど、大変な境遇の人のために手を差し伸べられるということは素晴らしいことだと感じます。

生活費のうちの少しを節約してシェアする。当初は無理矢理に感じた募金も今は自然に受け入れられます。

これはハワイに来た中で、大きな学びの一つであるのかもしれません。

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